梅雨の晴れ間に
梅雨とは名ばかりの空梅雨ですが、川辺にはこの時期の風物詩、
ガクアジサイの花が可憐に咲いています。
体感季節は盛夏そのもの。毎年言っているような気がしますが、
とにかく暑い日が多いですね。
何でも昨年は、世界の年平均気温が過去最高値を記録。
しかも3年連続で更新中なんだとか。
日本の生態系も亜熱帯化しつつあり、例えばデング熱を媒介する
ヒトスジシマカも関東が北限と言われていましたが、温暖化に
乗じて今では岩手でも定着が確認されています。
rod:Protomodel lure:Emishi 50S[YMO]
angler:Hideki Ito
毎年ながらそんな暑さを一瞬で吹き飛ばしてくれるのは、やっぱり
愛すべき美しい渓魚達です。
この日も伊藤が釣り上げたヤマメ達の佇まいに、心底癒され、
なかでも一番脳裏に深く焼き付いたヤマメが写真の一尾。
頬から体側を伝って尾ビレまで、華やかな朱色が浮かんでいます。
この季節のヤマメは本当にしとやか。
背中にまで透けるように浮かんだパーマーク。
いいヤマメは見飽きるということがないし、サイズに関わらず
いつまでもファインダーを覗きこんでいたい。
この時ばかりは時間も暑さも忘れます。
メインに使ったルアーは蝦夷50S。レスポンス良くヒラを打ち、
複雑な流れに対してもコケずに長く留まりながら誘いを演出。
立ち位置やポイントを選ばず、釣りのテンポを崩すことなく
狙い通りの攻めが展開可能。まさしく渓流のスタンダードです。
シャープな弾道で、ミノーが次々とピンスポットへ吸い込まれる。
コンパクトでいて、よどみのない流れるようなキャスト。
暑いからといって集中を切らすことはもちろんナシ。
だからこそ、魚達が応えてくれます。
さて、渓流もいよいよハイシーズン。暑さにも渇水にもアブにも
負けず、良き出会いを求め、山河を駆け巡りましょう。
明日から3連休という方も多いと思います。
皆さん、どうぞ楽しい休日をお過ごしくださいませ。