境界線
angler:Hideki Ito
「泣き尺のヤマメと尺を超えたヤマメって、不思議なくらいまったく
その数が違うんだよ。尺を超えると途端に数が少なくなる」と伊藤秀輝。
釣りにくさという意味でそこにハッキリとした境界を感じている。
そしてもちろん、さらに上のサイズにも別の境界が存在していると言う。
サイズだけが魚の価値を測るモノサシではないけれど、釣り人たるもの、
ひとつの壁を突破した喜びが確かにある。
rod:Expert Custom EXC510ULX lure:Bowie50S[PYG]
すっと伸びた鼻先、盛り上がった背中の丸みが目を引く雄の尺ヤマメ。
先日の豪雨によって雫石の多くの釣り場が甚大な被害を受けたが、
そんな時こそ釣り師としての引き出しの多さが問われるのだ。この日も
伊藤は地元を離れた川で、長い経験を糧に尺ヤマメの境界を超えた。
rod:Expert Custom EXC510ULX lure:Bowie50S[PYG]
こちらの雄はやや細身ながら、より華やかで綺麗な色彩をまとった個体。
ひとつの川にもこうしていろんな個性を持ったヤマメが棲み、その姿を
僕らはじっくりと味わいたい。時間を忘れて眺めていたい。
今シーズン、この楽しみに没頭できるのもあとひと月。
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